生活習慣と服薬は、切り離して考えられない― 未病の段階で支えるために、自治体・健保ができること ―
- 株式会社メディアラート
- 13 分前
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生活習慣と服薬は、切り離して考えられない
― 未病の段階で支えるために、自治体・健保ができること ―
前回の記事では、薬剤費が「構造的に増え続けている」現状を見てきました。
本記事では、その背景にある人の生活と行動に目を向けます。
服薬は「結果」、生活習慣は「背景」
高血圧、糖尿病、脂質異常症、不眠、便秘など、日常的に処方される多くの薬は、生活習慣と深く関係しています。
しかし現実には、
生活習慣の改善は時間がかかる
すぐに効果が見えにくい
指導が継続しにくい
といった理由から、薬物治療が中心となり、服薬が増え、長期化していく傾向があります。
その結果、重複処方や多剤、長期服用が望ましくない薬の継続といった新たなリスクが生じることになります。
「未病」の段階で介入できるかどうかが分かれ目
多くの慢性疾患は、突然発症するのではなく、未病と呼ばれる段階を経て進行します。
自覚症状はほとんどない、数値は基準値ギリギリ、日常生活は問題なく送れている。
こうした段階で、生活習慣の改善とあわせて、
「なぜこの薬を飲んでいるのか」「本当に今の量が必要なのか」
これらを見直すことができれば、病気の進行や服薬の増加を防ぐことが可能です。

服薬の「見える化」が、行動変容の入口になる
おくすり通信簿の取り組みでは、服薬状況を客観的に可視化することで、本人が初めて「自分の状態」に気づくケースが多く見られます。
思っていたより薬が多い
同じような薬を複数飲んでいる
長く飲み続けている薬がある
こうした気づきは、単に薬を減らすためではなく、「生活そのものを見直す入口」として機能します。
服薬をきっかけに、運動や食事、睡眠について医療機関や保健師、薬剤師と話す。これは、従来の生活習慣指導とは異なる、新しいアプローチです。

自治体・健保にとっての「服薬 × 未病」の価値
服薬を未病対策の入口として捉えることで、
健康被害の予防
要介護化リスクの低減
医療費・薬剤費の適正化
データヘルス計画との接続
といった効果が期待できます。
服薬は、生活習慣や健康状態の“結果”が集約された指標です。だからこそ、効率的で実行性の高い支援につながります。
治療中心から「支える保健事業」へ
これからの保健事業に求められるのは、治療の後追いではなく、未病の段階で支える視点です。
生活習慣と服薬を切り離さず、データをもとに全体像を捉え、本人の理解と行動変容につなげていくことが重要です。
その一つの実践例が、「おくすり通信簿」を活用した適正服薬支援です。

「おくすり通信簿」という実践的アプローチ
「おくすり通信簿」は、服薬状況を客観的に可視化し、本人と医療機関・薬局との対話を促す仕組みです。
薬を減らすことが目的ではありません。服薬を通じて、自分の生活や健康と向き合うきっかけをつくることが目的です。

次の保健事業を考えるために
生活習慣と服薬を切り離さずに支えることは、これからの医療費適正化・健康づくりにおいて、重要な視点となります。
株式会社メディアラートでは、自治体・健康保険組合向けに無料相談・資料提供を行っています。
未病の段階で支える保健事業を検討するために、まずは現状把握から始めてみませんか。
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<メディアラートのサービスのご紹介>
高齢者雇用における健康管理をトータルサポート
メディアラートは、高齢労働者の健康管理と安全確保をサポートする各種サービスを提供しています。
1. 適正服薬事業
おくすり通信簿による服薬状況の見える化
ポリファーマシー(多剤服用)対策
医療費適正化と従業員の健康維持を両立
2. データヘルス計画
健康データの分析と活用
エビデンスに基づいた効果的な健康施策の立案
PDCAサイクルによる継続的な改善
3. 転倒予防対策
高齢労働者の転倒リスク評価
職場環境の安全性向上支援
事故防止のための具体的施策提案
メディアラートは、課題に合わせたカスタマイズソリューションをご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。



